台風が過ぎ、本格的に秋の到来。秋空を見ていると、まさにプラナーの色合いだな・・・と思ってしまいます。透き通る青色はとても爽やかで気持ちの良いものです。
先週まで続いた写真展、7日のガレリア銀座セミナーはいずれも盛況のうちに終わりました。
いまだから正直に話せますが、直前まで不安が重なっていました。それでも皆さんのおかげで、終始楽しく過ごすことができました。やっぱりお祭りは賑やかでなくっちゃいけませんね!今後も頑張ってゆくので、ぜひ参加してください。
実は銀座のセミナーに向けて、鉄道写真の「意識」と「技術」をテーマとしたパワーポイントをつくりました。今日はその一部をこちらに書いてみたいと思います。誰しもが気になるところ、鉄道風景写真の基本的な構図の作り方です。
〈鉄道風景写真 〜基本編〜〉
鉄道写真に限らず、イメージとしてダイナミックさを表現するためには、
「画面内で視線を意図的に誘導させる」テクニックを使うことが容易であり、基本です。
それは画面内にいくつかのキーポイントを配置することで、安定した構図をつくり出す効果があります。
たとえば、このような構図です。
もし仮にタイトルをつけるとしたら、「富士山と新幹線(N700A)」でしょうか。
主題は富士山、副題が新幹線のとき、キーポイントは〇の位置に配置させます。
すると目線の移動は、→の順に変化してゆきます。
富士山から先頭部、つづいてロゴマークへと視線は誘導されます。
では、なぜこの配置がダイナミックな風景写真向けの構図なのでしょうか?
それは 視線の移動距離が長いほど、人間は「大きな物をみている」と錯覚するからです。
画面内で最も距離がある場所は、縦でも横でもなく「対角」です。
これが画面をダイナミックにみせる、最も簡単で効果的な手法です。
〈鉄道風景写真 〜応用編〜〉
基本の次は応用です。
実は縦構図は横構図と比較すると、独特な性質があります。
画面配置と視線の流れを再び〇と→で追ってみます
基本編の構図と最も異なるのは「対角線を使わない」という点です。
それでもダイナミックな効果を得られるのです。なぜでしょうか?
実は縦構図では「上下端」に主題と副題を配置するだけでも、充分な視線誘導効果が生まれるのです。横構図と比較すると縦構図は特殊なのです。
加えて、この写真の場合は遠近法も用いています。
掛け軸に多用される「上にゆくほど遠く、下にゆくほど近い」という合わせ技でダイナミックさを演出しています。
以上、鉄道写真構図の理論的なお話でした。いかがでしたか?
セミナーでは他にも、日の丸構図の良さ・動く被写体をきっちり捉える方法などをお話しました。
もちろんRAWも実践しました。「ギラリ」を魅力的に仕上げるためには、ガンマの大切さを理解いただけたと思います。楽しいセミナーでした! また機会があるときは告知しますね。
今日はここまで! それではまた次回に~
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