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2014-03-06

SLでWBをマスターする!






 こんにちはエンドーです!


みなさんはWB(ホワイトバランス)をしっかり設定できますか?
この設定は被写体の色を正しく表現するために必要です。
案外に見落とす方も多いのではないでしょうか。


スタジオや広告撮影がメインのカメラマンはもちろん、
商業ベースであればWBの管理は当たり前の世界です。
特に映像業界では色を扱う上での厳格なルールが定められています。


 


それに比べて写真ではキッチリ管理している人と、そうでない人の差が大きいと感じています。
特にフィールド系・野外撮影を専門としている方と話をしていると、WBの設定や管理を「何となく」や「見た目や色合いが良いから」という理由で選ぶ人も多いと聞きます。
その度にもったいないと感じています。



作品として考えるときは、常に正しいWBが良いとは言えません。
ですが、「ここぞ!」という勝負どころを思い返してみると、正しいWBに頼ることが圧倒的に多いのです。時間に余裕があるときはカラーチャートでも良いかもしれません。でも設定には時間とテクニックが必要です。そのうえ、被写体と一緒に写さないと意味がありません。被写体が一瞬で現れ、去ってゆく。シャッターチャンスが命。鉄道写真では不可能だといえます。
正直、諦めていました。そんなとき、勧めてもらったのが、ExpoDiscでした。



「レンズにキャップを着ける動作の状態で

環境を支配する光源※1に向けてWBをカスタム設定※2


動作はとても簡単です。
お手軽に、いつでも・どこでも撮影環境に適したWBを算出できたのです。
厳密に計測するときは、被写体のシャッター位置に立って光源方向へカメラを向けるのが理想です(線路内は立ち入り厳禁ですが・・・)。とにかく気に入り、撮影カバンには必ず入れていました。



※1-《環境を支配する光源》とは、晴天の日向ならば"太陽"・部屋の中ならば"蛍光灯"という具合で、その場所で最も影響力を及ぼす光のことです。ちなみに、晴天の日陰は"青空"です。
※2-ここでは《WBを"カスタム"》という言葉を選びましたが、メーカー別に"プリセット"や"マニュアルWB"と同義です。




ですが、ExpoDiscはもう入手できません。生産完了となってしまいました。
もう一つ購入しておけば・・・ と思うものの、時すでに遅し。アッという間に無くなっていました。
なぜ、こんな優れた商品が姿を消えたのか・・・後に理由が判明しました。

ExpoDiscは「ExpoDisc2.0」にパワーアップして再登場したのです

さらに初代に比べて値段の方も遥かに安く、お手ごろな価格となりました。いろいろ調べると海外商品なのに、国内の量販店で買ったほうが値段的にもお得そうです。
今までの後悔はどこへやら。一気に「買わずに我慢して良かった!」となったのでした。



新しく入手したExpoDisc2.0を手にとると、一層キラキラ輝いて見えました。気のせいでしょうか?

初代ExpoDiscと同様に表面はダイヤモンド状に加工され、光の情報を純粋に集めることが出来ます。
これを見てるだけでも楽しいです。光にあてるとキラキラ輝きを放ちます。




ん?まてよ・・・そうだ。「ダイヤモンドか!」とひらめいて撮ったのが下の写真。



 ・・・多くは語りませんが、「これほど嬉しかったんだ」という様子が伝われば充分です。
ダジャレに深い意味はありません。





アイテムの説明はこれぐらいにして、さっそく実践投入です。
冒頭でも少し説明しましたが、動画の世界は写真以上にWBの管理が要求されます。
特に気になるのは、複数台のカメラを使いながら一連の映像として組み立てるときです。
具体的にはこういった場面です。



固定風景から車両アップへの切り替わり。基礎的な編集です。
ですが、もし両方のカメラでWBの値が違っていたら・・・イメージが途切れていましたね。





 


これが撮影の全体風景です。

左は風景主体の固定カメラ。右はアップのフォローパンをそれぞれ狙います。



 

狙いが定まったところでWBの計測に入ります。


思い出してくださいね
「レンズにキャップを着ける動作の状態のまま、環境を支配する光源に向かってWBをカスタム設定」です。

WB選択画面からカスタムを選択し、レンズにキャップを着けるのと同じ要領で前玉をふさぎます。
ここでの《支配光は太陽》。太陽に向けてシャッターを切ります。
液晶画面に"Good"と表示されると完了。"Bad"と表示されると露出がアンダーかオーバーです。
そのときには露出優先モードやシャッター優先モードに切り替えることをオススメします。











当たり前ですが、「風景の中を走るSL」と「アップになったSL」が同じ色で再現されています。
単純なように思えても、実はカメラにとっては難しい場面なのです。例えば、この場面をカメラのオートWBで撮影しましょう。カメラはとても素直で優秀な機械です。写ったものを正しく補正しようと働きます。


ですが、考えてください。カメラは機械です。人間以上に"素直"に働きます。


「青空を含んだ風景」・「黒い車体に白い煙を吐いて走るSL」
この二つ違う構図に対して、それぞれを"正しく補正"するのです。すると、それぞれの結果が違うのは明らかです。2台のカメラが互いの役割を正しく理解して、その上で全体が整うように自動調整してくれるなら最高ですが、ここからは人間がやるべき作業です。ひと手間かかりますが、こだわる人には非常にありがたいアイテムです。



    


次はもう少しハードルを上げてみましょう。
午前の撮影場所は晴天順光の状態なので、《支配光は太陽》でした。WBは難なく設定できました。
写真では、どこにピントを合わせるのか。という問題がありますが、これは動画のWBも同じです。



大井川に掛かる長い橋をロケーションとして選びました。

カット割は先ほどの逆。アップをメインにSLを狙いつつ、サブの風景へとイメージをつなげます。





汽笛を鳴らして列車がやってきました!
この角度からSLを映すと側面は日陰です。ともなれば基準とする《支配光は青空》です。
動きに合わせてフォローパンをしたあと、徐々に風景が主体となるカットへと写ってゆきます。



そのときに・・・





この色の映像につながったらイヤですよね。
イメージは途切れてしまいます。このときのWBはオートです。
この構図だけで考えれば良いですが、これは明らかに撮影者の設定ミスです。





機関車のWBに合わせるなら、こちらもメインカットに合わせて《支配光は青空》で統一しましょう。



大幅に改善されました!
これで走行シーンは終了です。
駅で撮影した映像をつなぎ合わせて、発車シーンを連想させる内容にしましょう。






映像の編集中に、ある感覚を思い出しました。
それは子供のころに遊んでいた、おもちゃのレールをつないでゆく感覚です

 
ここに駅があって、鉄橋があって、人がいて・・・。
考えるうちに物語は勝手に出来上がってゆきます。創作物に現実的な時間や場所は関係ありません。自分で敷いたレールの上を走る列車は、いつの間にかにオリジナルの世界へと向かってゆきます。不思議です。





昼間の撮影を終えて、やってきたのは新金谷駅です。
いつもならここでお開き。ですが、今日は毎冬おこなわれるイベントの「ナイトトレイン」が走る日です。しかも今年は重連!ともなると期待は最高潮です。ここからは写真に集中してかかりましょう。






















列車に揺られて一時間ちょっと。
再び終点の千頭駅に戻ってきました。いつ来ても良い雰囲気の駅です。




暗闇で機関車の撮影会なので、もちろん照明が設置されています。
もうすぐ機関車を2台並べての撮影会が始まるとき。あることに気づきました。
光源を見ると「橙色の投光器」「構内の緑色」「車のヘッドライト」など様々な色光線が交じり合う、MIX光です。おまけに撮影時間の制限も短い。悠長にセッティングする時間はなさそう・・・。
と考え一瞬、青ざめてしまいました。



ですが、落ち着いて考え直してみると、あっさりと解決方法がみつかりました。
単純にRAW形式の強みを有効活用すれば良いのです。
その場でWBをセッティングするのではなく、支配光のサンプルだけを入手し、RAW現像で修正すれば良いのです。時間に余裕がないときの裏技です!実際の画像を使って修正してみましょう。






よく観察してみると、この場所で最も影響力のは橙色。
つまり、支配光は投光器の橙色のようです。





《支配光は投光器》です。そちらにカメラを向けて、ExpoDiscをレンズの前にかざします。
そのまま画面いっぱいに橙の光を記録します。そのデータがこちら。
普段の撮影と同じRAWモードです。






この画像をSilkypixPro6で処理します。
その際にオートWBを選択すると・・・濁りのないグレーに修正されました。





 




そのWBの数値をこちらの画像へ打ち込むと・・・あら不思議。
一気に正しい色が戻ってきたのでリアルなイメージに仕上がりました!
やっぱり勝負どころでは正しいWBが好ましいですね。
期待どおりの方向へもってゆくことが出来ました。






もう一つ驚きの作品をお見せしましょう。
よく見てください。こちらはWBをカメラが自動的に設定してくれた写真です。
やはり様々な光が混じり合い、お互いの色が干渉しあっています。



実は先ほどの数値を埋め込むと、ある色がしっかりと分かれて表現されます。
どんな色が浮き出てくるか・・・想像がつきますか?






では正解です。それは・・・







 
 
SLのライトが放つ黄色です!
MIX光の下でも、ここまで色が戻るのです。ExpoDisc2.0の力はすごいですね。
ますます気に入りました。
 
 
 
いかがでしたでしょうか?ExpoDisc2.0はWB測定の決定版といっても過言ではないでしょう!
これからもこのアイテムを使い続けてゆきます。
どんな作品が仕上がるか楽しみです!
 
 
 
 
今日はここまで、また次回~!!
We love photograph!





 













 

                                 えんまさ
 
 

ExpoDisc2.0- http://www.imagevision.jp/products/expodisc.html

 

イメージビジョン株式会社- http://www.imagevision.jp/index.html

 
 

2012-06-06

色へん?さぁ??

いきなり問題です。下の写真でおかしい点はどこでしょう?


答えは「マゼンタ(赤紫)側に色かぶりを生じ、色が濁って適切な色が再現されていない」です。
これは緑とマゼンタ間で色のバランスが適切に取れていない、いわゆる色偏差が悪い状態なのです。
実はこの現象に気づかない方・違和感はあっても何が間違っているのかわからない方が結構いらっしゃるのですね。今日は先日の記事「デジタルカメラでの色の濁りに関する事柄」をもとに、鉄道写真でおさらいしてみましょう!

そもそも、肉眼で見るときと写真を撮ったときでは、どうしてこのような差が生じてしまうのでしょうか。
その原因はカメラにあります。ホワイトバランスを決めるとき「なんで緑がこんなに多いんだ??そうか緑色が被っているからマゼンタを多くして色を直してあげよう!」と勘違いした結果、このような画像になってしまいました。この現象はホワイトバランス設定をAWB(オートホワイトバランス)に選択したときに発生しやすいです。先日の記事同様に撮影環境も、




  • 暗いシーンで  (天気が悪い)
  • 画面の中に緑が多かった場合 (深緑)
  • カメラのAWBは緑かぶりと勘違いしマゼンタへ過剰補正してしまう場合がある。(結果)


  • 上記の条件にピッタリ当てはまりますね。鉄道写真はフィールド(屋外)が基本です。天気が悪いときも少なくありません。もうすぐ梅雨に入りますので、その点は他の季節以上に気に掛ける必要があります。例えば紫陽花が咲く箱根登山鉄道を撮影するならば、雨の日に木に囲まれた状態・・・なんてことも十分に考えられます。それではこの色の濁りを解決するには、どうすればよいでしょうか。
    答えは簡単です。RAW現像のときにホワイトバランスを修正してあげればいいのです!


    今回使うのは、ホワイトバランスの中にある「色温度」ではなく、下の「色偏差バー」です。上のバーを動かす方は多くいますが、色偏差が何モノなのかを知らないとなかなか動かす機会は少ないですよね。この状態では[色偏差+20]となっておりますが、やはりマゼンタ方向にずれ込んでます。それではバーをマイナス方向に移動させ、[色偏差+3]の位置にしてみましょう!すると・・・


    色偏差が修正出来ました!すっかり赤紫色の濁りは取れましたね。実はここまでが下準備。
    この状態からコントラスト・明るさなどを操作してゆけば、簡単にRAW現像で画像をコントロール出来るのです。ご理解いただけたでしょうか? ち・な・みにですが、色濁りの原因である色偏差が何モノかを理解しないまま強引に彩度とコントラストの合わせ技で画像を修正してゆくと・・・

    このような結果になってしまうので要注意です。全体に色が被ったまま、赤と緑の彩度が極端に強まりコントラストも上げてしまったので画像が破綻し、永久に成立することがないRAW現像の迷子となってしまいました。でも、こういう画像って結構見かけますよね。こんな状態になる前に「色偏差」を疑ってください。
    今回は鉄道風景写真をメインに使いましたが、この技術は編成写真にも応用できるのです。

          ▲これでは緑が被っているので、反対にマゼンタ(プラス)方向にシフトしてゆく

    ▲このように新幹線の白さを再現することが出来た

    すべての写真に当てはまる訳ではありませんが、わりと使えるホワイトバランスの色偏差です。
    ぜひ参考にしてくださいね!!

    えんまさ


     

    WB(ホワイトバランス)に関する考察 (2012-05-31)

    デジタルカメラでの色の濁りに関する事柄 (2012-06-04)



    2012-06-04

    デジタルカメラでの色の濁りに関する事柄

    楽しい記事は他の若手メンバーに書いてもらうとして、私はRAW現像に関するコラムなどご紹介していきたいと思います。

    梅雨に入る前の過ごしやすい気候のうちに屋外でたくさん遊んでおきたい気分ですね。朝夕は多少体を動かしても気持ちよく汗がかける時期ですので。最近は写真を撮りに行くと言うよりは、何かのついでに写真を撮る事が多くなってきました。この日は自転車で某山道を走るついでにという感じでの撮影でした。

    結構急な斜度を登る場所もあり、カメラ関連の機材はできるだけ小さくしたいですし、でもRAWでも撮りたいという事もあり、私が良く持って行くのはPanasonicのLX系、FUJIFILMのFX系、リコーペンタックスのGR系などになります。これからの時期、上着はTシャツ一枚でパンツのポケットしかありませんので、その中にも無理なく入る大きさのものからという選択肢です。特に登山や自転車でのクロスカントリーなどは足を動かすので、ポケットがもっこりしすぎてるとどうしても運動自体がストレスになってしましますし。

    森の中で良くあるのが、意図せずこんな感じの色調で撮れてしまう事です。

    カメラのオートホワイトバランスで撮影
    なんだか色がくすんでいるというか濁っているというか。実は色の濁りの多くはホワイトバランスの中にある「色偏差」のがずれてしまっている場合が多いです。この例ですと

    色偏差「20」
    色偏差がマゼンタ(ピンク)側へ20シフトしていますね。通常の太陽光がマゼンタ側へ「3」なので結構ずれていることになりますね。

    ここで「色偏差」について少し説明します。

    と、その前にまずは「色温度」から。

    色温度

    色温度は暖色~寒色系の調整を行うもので、主に自然界にある光源色を遷移していきます。例えば日陰の青や、夕焼けのオレンジ、曇りの日などはこちらでほとんどの場合調節が可能です。
    また、実際に人間の目にも日陰や夕焼けが青や赤に見えているように色温度が多少ずれていてもそんなに違和感を感じない場合も多いですし、クールトーン・ワームトーンなどの表現方法としても使われたりしますね。

    では本題の

    色偏差

    こちらは、蛍光灯や電球色蛍光灯など主に人工照明の「演色性」による色かぶりを調節するものです。蛍光灯などは太陽光に似せて作られてはいるものの、完全に同じではありません。それほど人間の目には感じませんが(多少は感じるものの)これらの照明はモノによって緑やマゼンタ(ピンク)に色かぶりしてしまっている場合があります。しかもそれは照明の特性によって結構バラバラでそれを補正するのがこの「色偏差」となります。

    ちょっと難しいかも知れませんが、そんなズレの方向を専門的な図で見てみるとこんな感じです。


    結構テキトーな図なのであくまで概念図としてください。
    中心の白がどっちにずれるか?と言うのが大きく分けて2通りあると言う事です。それぞれが色温度、色偏差となります。青~オレンジ、緑~ピンクに遷移しているのが解りますよね。

    ってことで勉強になった所で写真のお話に戻ります。

    色の濁りは色偏差がずれている場合が多い

    そう言われると写真全体の色調が紫っぽく見えてきませんか?
    これは私の経験則的で根拠などはあまりないのですが、

    • 暗いシーンで
    • 画面の中に緑が多かった場合
    • カメラのAWBは緑かぶりと勘違いしマゼンタへ過剰補正してしまう場合がある。

    そこで、色偏差だけをマゼンタかぶりがなくなるように調節したものが以下の写真です。

    色偏差でマゼンタかぶりを補正


    色偏差のみを調節

    こんな感じです。少し青く見えるのはまだ色温度側を調節していないためです。でもこのままでも日陰っぽい雰囲気はでていますのでそんなに不自然ではないですよね。

    参考までにこれに色温度を調節したものも掲載しておきます。

    色偏差、色温度共に調節



    こちらは色温度で日陰の青かぶりを取るように補正したものです。もうこの辺りの調整は「好み」としか言いようがありませんが、一般的に

    見せたい部分の色かぶりが無い状態が一番素直な発色になる。

    と言う事は言えます。
    皆様のRAW現像のご参考になればと思います。


    We love Photograph!
    http://v-lamb.blogspot.jp/

    2012-05-31

    WB(ホワイトバランス)に関する考察

    先日、SILKYPIXでも協賛しているイベント「バニーホップキャンプ」の打ち合わせに渋谷まで行った際に少し写真も撮ってきました。あまりブラしたくないので、夜のスナップは感度選びが難しい所ですね。(画質、ノイズとブレの関係でどちらを優先させるかなどなど。)

    もう一つ結構悩みどころなのがホワイトバランスですね。RAWで撮影しておけば後から再設定できますので撮影時にはカメラのAWB(オートホワイトバランス)を使う事がほとんどで、背面液晶に関しては主に露出とか構図のチェックに使っていて、あんまり色味に関して現場で追い込んでいく事は少ないです。(特にスナップですし。)
    ですので、色調などに関してはRAW現像時にチェックして、イメージと違う場合には調整していくようにしています。

    ただ・・・そこで悩むのが、

    どんな色調(ホワイトバランス)にしていくかと言う事です。

    SILKYPIXの本サイトの方ではあんまりご紹介していない私なりのホワイトバランスの考えなども交え、ここではご紹介したいと思います。

    私がホワイトバランス設定の方針を決める時にまず最初に考える事があります。それは、

    ◎雰囲気を重視したいのか、被写体を重視したいのか。

    例えば今回の町スナップで撮ってきた例ですと、こんな写真を撮ってきました。

    1.ホワイトバランス調整で色かぶりを緩和した例

    ホワイトバランスを被写体に合わせる事で靴の色などの色かぶりは緩和されています。


    2.ホワイトバランス調整で色かぶりをあえて残した例

    そしてこちらがホワイトバランス調整で光源の色味を残したものとなります。


    ここで、どちらが良いか悩むのですが、私なりの考え方ですと

    〇ショーウィンドウをメインの被写体として捉えるならば「2.」の光源の色味を残したもの。
    演出された照明に魅力を感じてシャッターを切った場合にはその演出照明の色調も含めて被写体の魅力だと考えています。ですので例え色かぶりしていても自分が見たイメージに近い色調を目標に仕上げていきます。
    これは、考え方は夕景のシーンなどと一緒で、夕焼けの色に魅力を感じた場合、それを色かぶりとは呼ばないですよね?むしろ夕焼けの色がきれいに見えるように調整していくはずです。それと同じ事です。

    〇写りこんでいる町のクールさを表現したいのならば「1.」の色かぶりを緩和したもの。
    当然ファインダー内ではショーウィンドウに写りこんでいる街の明かりや雰囲気なども多少意識して撮影しています。この場合、電球色に近いショーウィンドウの部分にホワイトバランスを合わせる事で背景は寒色系になり少しクールな印象に仕上がります。

    こんな感じでいくつかバリエーションを見ながら考えていくのですが、今回私は「1.」のコンセプトで行こうと思いました。調整してみて気づいたのが、「1.」の方が暖色系~寒色系の「色の構図」が私好みだったことです。

    「2.」だと写真全体が暖色系で、色調のまとまりはあるものの逆に青い光源がうるさく見えちゃうかな・・・。そんな感じでフィーリングです。


    次はこちらの写真

    カメラのAWBで撮影したもの

    道に停めてある自転車を撮ったものですが、お店の照明が当たっているのでその影響を受けて黄色く白が濁って見えます。これはこれでノスタルジックというか優しい雰囲気というかそんな感じには見えますね。


    自転車が白く見えるようにホワイトバランスを調整

    自転車のフレームの色かぶりを取り除くようにホワイトバランスを調整してみました。メインの被写体が自転車なのでやっぱりこちらの方が見た目やイメージに近いですし、プリントを考えるとステッカーの発色が良くなった方がこの自転車の魅力が出るかなと。ですのでこちらを採用。


    私はこんな感じでホワイトバランスの設定を行っています。
    ホワイトバランス自体には正解が無いので皆様の表現に合わせたホワイトバランスが見つかると良いと思います。


    今回の趣旨をもう一度まとめると、

    光源の色を、演出照明として捉えるか、色かぶりとして捉えるか

    で仕上げ方も変わってくると思います。




    2012-05-29

    こっそりスタジオ潜入!

    こんばんは、エンドーです。
    先ほどの記事には書かれておりませんでしたが、実は私も「ムネスタジオ」さんにコッソリと潜入してました。その時の様子もばっちり撮ってきたので、レポートします!!

    土曜日の夕方。母校での所用を済ませ地下鉄を乗り継いで、広尾まで行きます。
    今日の目的はスタジオ見学!普段のメインはフィールド撮影ですから、スタジオは未知の世界。どんな光景に出会えるのか・・・ドキドキです。大きな交差点をわたり、川沿いのビルの一角にある建物に入るとモデルのリナちゃんにポーズの指示を出している男性がいらっしゃいます。
    そうです、この方が広告界で知らない人はいない、写真家・色評価士 小林宗正先生です!
    ▲こちらが広告業界の重鎮・小林先生。日本で育ったならば、その作品は絶対に見たことあるスゴイお方

    普段は見ることがないスタジオ風景を目の当たりにし、その独特な空気に圧倒されるわたし。
    その小さくなった姿とは反対に、どんどん表情が明るくなってテンションが上がってゆくリナちゃん。

                     ▲「モデルは苦手」と言っていた彼女もみるみるうちに笑顔

    30分くらい過ぎたころでしょうか、じっくりと撮影したあと「このカットで決まり」と先生はおっしゃいました。そのままパソコンの前に移動し、レタッチの作業に移ります。
    撮影技術はもちろんですが、小林先生は色評価士の肩書きを持っており、今でもイロイロな業界から色づくりに関する相談を受けているのです。その方から直々に教わるのですから、今回はまたとない良い機会。勉強させていただきます!!

    まずはRAW現像から・・・と思いきや、まずは作業環境のつくりかたから説明は始まります。
    「色を扱う環境で大事な要素は?」と先生から訊かれ、

    "えーっと、なんだっけ、たしか授業でやったぞ・・・そうだ!" 
    「蛍光灯の種類と作業をする空間の壁の色!」
    「両方正解。それじゃ、あともう一つは?
    「ええーっ!・・・何でしょうか。」
    蛍光灯の明るさです。
    「そうでした(小声)」

    いきなり、やってしまいました(汗)
    学校の授業では概念や理論を学ぶことはあっても、実践経験はなかなか積めません。理解しているつもりになっていました・・・反省です。
    そのあとは色空間の[sRGB]と[AdobeRGB]を比べると、後者の方が再現できる色の領域が広く、高性能なインクジェットプリンターの場合その色域を最大限使えるということ、ソフトウェアを使った理想的な肌色の再現方法などを学びました。

    ▲モニターの特性について教わる。同じ画像でもこれだけ色が違う。ちなみに真ん中にいるのはSILKYPIXのYさん

    ▼「白色を再現するためにパーツの明るさを設定する」とおっしゃる先生。次第にモニターを指す力も強くなってゆく。

    たっぷりレクチャーをしていただき、気づいたころにはPM9:00近く。とても濃厚な講習は終わりました。小林先生・Yさん・リナちゃんお世話になりました。
    これからもよろしくお願いいたします!またこんな講習ができたらいいですね。

    エンドーからの報告は以上です。今度はモデルのリナちゃんお願いしますー!!


    遠藤真人