答えは「マゼンタ(赤紫)側に色かぶりを生じ、色が濁って適切な色が再現されていない」です。
これは緑とマゼンタ間で色のバランスが適切に取れていない、いわゆる色偏差が悪い状態なのです。
実はこの現象に気づかない方・違和感はあっても何が間違っているのかわからない方が結構いらっしゃるのですね。今日は先日の記事「デジタルカメラでの色の濁りに関する事柄」をもとに、鉄道写真でおさらいしてみましょう!
そもそも、肉眼で見るときと写真を撮ったときでは、どうしてこのような差が生じてしまうのでしょうか。
その原因はカメラにあります。ホワイトバランスを決めるとき「なんで緑がこんなに多いんだ??そうか緑色が被っているからマゼンタを多くして色を直してあげよう!」と勘違いした結果、このような画像になってしまいました。この現象はホワイトバランス設定をAWB(オートホワイトバランス)に選択したときに発生しやすいです。先日の記事同様に撮影環境も、
上記の条件にピッタリ当てはまりますね。鉄道写真はフィールド(屋外)が基本です。天気が悪いときも少なくありません。もうすぐ梅雨に入りますので、その点は他の季節以上に気に掛ける必要があります。例えば紫陽花が咲く箱根登山鉄道を撮影するならば、雨の日に木に囲まれた状態・・・なんてことも十分に考えられます。それではこの色の濁りを解決するには、どうすればよいでしょうか。
答えは簡単です。RAW現像のときにホワイトバランスを修正してあげればいいのです!
今回使うのは、ホワイトバランスの中にある「色温度」ではなく、下の「色偏差バー」です。上のバーを動かす方は多くいますが、色偏差が何モノなのかを知らないとなかなか動かす機会は少ないですよね。この状態では[色偏差+20]となっておりますが、やはりマゼンタ方向にずれ込んでます。それではバーをマイナス方向に移動させ、[色偏差+3]の位置にしてみましょう!すると・・・
色偏差が修正出来ました!すっかり赤紫色の濁りは取れましたね。実はここまでが下準備。
この状態からコントラスト・明るさなどを操作してゆけば、簡単にRAW現像で画像をコントロール出来るのです。ご理解いただけたでしょうか? ち・な・みにですが、色濁りの原因である色偏差が何モノかを理解しないまま強引に彩度とコントラストの合わせ技で画像を修正してゆくと・・・
今回は鉄道風景写真をメインに使いましたが、この技術は編成写真にも応用できるのです。
▲これでは緑が被っているので、反対にマゼンタ(プラス)方向にシフトしてゆく
▲このように新幹線の白さを再現することが出来た
すべての写真に当てはまる訳ではありませんが、わりと使えるホワイトバランスの色偏差です。
ぜひ参考にしてくださいね!!
えんまさ
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