週間天気を見て予定を決める事が多いのですが、雨の予報が多い場合、晴れはロケ、雨は現像やプリントなどに当てると充実した日々を送れそうな気がします。(もちろん雨の被写体もありますけどね。)この記事では質問の比較的多い事項で、どうやって仕上げたら良いのか?なんていう事について書いてみたいと思います。
最初にここで紹介したいのは
「現像」と「クリエイティブ」を分けて考える
と言う事です。
まず、その内容に入る前にここで定義する2つの違いについてご説明いたします。
●現像
撮影時に追い込めなかった各種設定や画質などを調節する事。
●クリエイティブ
皆様が考えるイメージの写真に近づけていく事。
誇張表現やレタッチ、アートワークなどがこれになります。
SILKYPIXはRAW現像ソフトですが「現像」の機能だけでなく多少「クリエイティブ」な調整もできますので、それが元で混乱しがちですが、もし写真の調整に迷った場合、私はこの2つを分けて考える場合が多いです。それでは見ていきましょう。
■撮影時設定
RAW現像による調整なしの状態 |
この写真からまず以下の調整を行い次の状態まで持って行きます。
- 露出
- ホワイトバランス
- 調子
※必要な場合はNRやシャープ、カラーモード
現像
■調整後
露出・ホワイトバランス・調子を設定後の写真 |
●露出
手前のテーブルや椅子などの色や明るさがきれいに見えるように。
●ホワイトバランス
外光の影響を受け青っぽくなっているので、室内が自然に見えるように調整。
●調子
アクセントカラーになっている葉っぱの緑は小物などの原色系が引き立つくらいまで硬調に設定。
そんな感じで調整を行いました。
SILKYPIXにはその他にも色々な機能が付いていますけど、まずは一度上の3つの機能「露出・ホワイトバランス・調子」で写真全体のイメージを仕上がりに近い所まで持って行きます。知らない場所で道に迷ったら知ってる場所を探すじゃないですか?それと同じです。
今回は、ここまでを「現像」と位置付けています。
露出やホワイトバランス、調子(NRやシャープ、カラーモードも)はRAWデータからだと正確で画質劣化の少ない調整が可能だからです。逆に言うとJPEGでこの調整を行うと画質は劣化すると言う事ですね。写真によってはトーンの繋がりが悪くなったり、暗部の階調がガタガタになったり、色がおかしくなったりする可能性があります。
この状態でもう一度写真をよーく見てどのように仕上げるかを考えていく訳です。
(ちなみにこのままで良ければ完了です。)
一番最初の撮影時の状態から色々考えるより、まずはイメージに近い所まで持って行ってしまった方が考えやすいからです。
RAW現像時に大切なのがここまで調整した時の画質です。それは現像ソフトによって異なります。
SILKYPIXは・・・もちろん良いですよ(笑)
クリエイティブ
もし仕上げたいイメージがあればそれを加えたり引いたりしていく作業となります。
■中間調を持ち上げハイキーにした例
トーンカーブで中間調を持ち上げハイキー気味に |
例えば明るい感じを誇張したいのであれば、このような写真へ。
■ウォームな色調へした例
WB微調整で黄色~オレンジをプラス |
上の写真にさらに暖かな印象で見せたければホワイトバランスをあえてずらしてみたりとか。
■クール&彩度マイナスでそれっぽくした例
WB微調整でシアン~緑をプラスし彩度を落とす |
涼しげな感じを独特の色で表現したければこんな感じ。
のようにクリエイティブには
- 人それぞれ
- 被写体
- 掲載される場所や、飾る場所など
に応じて様々な表現があります。
これは楽しいですよね。
このクリエイティブを行いやすいかどうかは、最初の現像でイメージに近づけられるかどうかで決まってくるような気がします。
よく、レタッチなどのクリエイティブは「写真のお化粧」などとも言われる事が多いのですが、現像はどちらかと言うと「写真のサプリメント」的な感じと言っても良いのではないかと思います。
■最後の写真にフォトレタッチソフトでレタッチを入れたもの。
解りやすいように極端にレタッチしてます。(カラーバランス、コントラスト、ノイズ付加など)
ちなみに一番最初の状態からJPEGのレタッチだけでここまで持ってくると画質がどうなるか・・・想像できますよね。
We love Photograph!
http://v-lamb.blogspot.jp/
0 件のコメント:
コメントを投稿